オーストラリアに来て早6ヶ月、だいぶ英語にも慣れてきました。
そこで今回はタイトルにも書いた通り
詐欺師さんと英語で会話してみました
ヨーロッパや中国のように詐欺師が街中をウロウロしたりはしていないので、直接ではなくメッセージでのやり取りです。
オーストラリアで特に多いのが
【存在しない物件の家賃とボンドを払わせる詐欺】
※ボンド = 保証金
基本的に留学生やワーホリで滞在する方は不動産に行くことはないので自力で部屋を探さなければいけません。
その際、英語がそれほど得意ではないと思われている特にアジア人は格好のカモというわけですね。
日本人向けサイトを使えば安全なのかもしれませんが、それじゃこっちに来た意味がないと思ったので僕は使いませんでした。
英語で物件を探すのには確かに勇気がいりますが、確実に詐欺かどうかを見極める方法も紹介しますので安心してください!
【今回のテーマ】
● 詐欺師さんとのやり取りでボキャブラリーを学ぶ
● 詐欺かどうかの見極めポイントを紹介
● 詐欺師さんに引っかかってしまう方を減らす
そもそも、どうしてぼくがこんなことをしようと思ったかですが
何を隠そうこのワタクシ
この詐欺にハマって1600AUS$払っちゃった!!!
※1600AUS$ = 約13万 (2018年現在)
本当に情けないですね。
何が1番情けないって
【カナダ人の女の子と寝室をシェア】という条件にまんまと釣られたということ
すぐ警察に行き、事情を説明するために詐欺師とのメッセージを若いオーストラリアの男性警察官に見せた時
【フッ……】
と絵にかいたような嘲笑をされたこと一生忘れません。
こっちに来てまだ3週間くらいしか経っていない頃の出来事なので、もう既にメッセージを消してしまって見せられないのが悔しいですが、当時は本当に落ち込みました。
説得力はないですが僕は本当に疑り深い人間なので、自分は詐欺になんて絶対に引っかかるわけないと思っていました。
でもハマる時はハマります。
皆さんに同じ目に遭ってほしくないので、もう一度自分から同じタイプの詐欺師をおびき寄せてこの記事を書こうと思いました。
是非参考にしてください!

● 日本語訳
こんちには~
今、引っ越し先探してるので、もし僕に合いそうないい部屋あったらメッセージ下さい!
僕がFacebookの物件探しグループに投稿した記事です
普通はもっと詳細に場所を指定したり条件を細かく書くのですが、今回は詐欺師をおびき寄せやすくするために範囲を広くしました。
そして集まった詐欺師さんたちがこちら

全員詐欺です。一瞬で集まってきました。
そんな中、栄えあるゲストに選ばれたのがこの方!
Sarah Flattleyさん(アカウント削除されてます)

● 日本語訳
「こんにちは、最近いかがお過ごし?」
「あなたの投稿見たわよ。お部屋、お探しになられてるんですって?」
「わたくし、バーウッドに部屋持ってるわよ」
Sarah Flattleyさん!
名前どう読むんですかね
サラ・フラットレイ?……詐欺師の名前の読み方なんかどうでもいいですね。
(偽名、プロフィール画像も偽物です)
※この手の詐欺師にネイティブはいませんのでところどころ英語が間違っています(僕の英語も間違ってるかも)ですので日本語訳を載せますが英語は真似しないようにしてください。

● 日本語訳
「もっと詳しく教えてもらえます」
「いいわよ。2つあるベッドルームのうちの1つが空いてるわ」
「家具も全部そろってて、専用のお風呂とおトイレも付いてるの」
「いくらですか?」
「部屋もバスルームも誰ともシェアしなくていいのよ。リビングとキッチンだけはわたくしとシェアすることになるわね」
「家賃は光熱費もWifiも全部含めて月1000ドル」
「予算に合うかどうか教えてちょうだい。値下げはしないから。ごめんなさいね」
部屋の詳細をサラさんに説明してもらいました。
存在しない物件の詳細、1人で一生懸命考えたんでしょうね。ご苦労様です。
ただ惜しかったですね、これは少し怪しいです。
《見極めポイントその①》
オーストラリアでは家賃は週刻みで考えるので【$1000 per month】は変
● per = 毎に
e.g. per day per week
(日ごと) (週ごと)
per hour per month
(1時間ごと) (月ごと)
詐欺師さんたちはおそらくこれを知らないわけではなく、1度に多くのお金を騙し取りたいがためにわざと1ヶ月分でふっかけてきたのでしょう。
ただこれだけではまだ詐欺とは確定できません。もう少し様子を見ます。

● 日本語訳
「家どこですか?」
「(無視)今、どこに住んでいらっしゃるのかしら?いつ引っ越したいの?」
「駅からどのくらい遠い?」
「ストラスフィールドの近くに住んでる」
「308、バーウッドハイウェイよ(実在する住所ですがこいつの部屋はないです)」
「で、いつ引っ越してくるのよ」
「11月半ばくらい」
「15日とか」
「あらそう、分かったわ。家賃の値段に納得出来るならあなたのメールアドレス教えてちょうだい。そしたら部屋の写真と詳細送るから」

● 日本語訳
「メールアドレス教えてくれたら写真と詳細出来るだけ早く送るわよ」
「今ここで送れます?」
「内見しに行っていいですか?」
「ごめんなさーい、内見出来ないのよ。わたくし今パースにいるんですの」
「部屋の写真送れます?」
「考えたいので」
「内見出来ないことは別にいいです」
「写真送ってほしかったらメールアドレス教えてちょうだいって伝えたでしょう」
キマシタ!
確定的な証拠が出てきました!
部屋の写真送るためにメールアドレスが必要だとワケの分からないことを言っていますが注目すべきところはそこではありません。
「Can I come to inspect?」「I can’t because I’m currently in Perth」
このやり取り
【inspect】は内見するという意味なので【Can I come to inspect?】は内見しに行っていい?という意味。んでサラさんが答えたのが
「今Perthにいるから出来ない」
これです皆さん!!
見極めポイント②
内見出来なければ100%詐欺!!!!
これさえ覚えておけば安心です。必ず内見出来るかを聞いて下さい。
そこであーだこーだ内見出来ない理由を言ってきたら即ブロックしましょう。
「内見出来ないけどお金払ってくれたら部屋の鍵送るから」
これが詐欺師に常套手段で、引っかかる人が結構いるんですね。
僕が警察に行った時も「ついさっきお前と同じような奴が来たよ」と警察官に言われました
今考えれば明らかに詐欺だと分かりますが、来たばかりの僕はこういうシステムなのかなと思ってしまったんです。
現地に慣れていない状態だと判断力も落ちるので気を付けて下さい!
ちなみにちゃんとした人はこんな感じ↓↓↓

【inspection】は【inspect】の名詞形で【内見】という意味です
こっちから何も言わなくても内見の話をしてきたらとりあえず信用していいです。この方なんて1言目でした。
とっとと内見させて早く住んでもらいたいからですね、写真も頼めばすぐに送ってくれます。
ここから何か面白い展開がないかと会話を続けてみたんですが
部屋の写真送れ → パソコンのメールボックスに入ってるから送れない → パソコンからスマホに送れるよ → それは出来ない → なんで → メールボックスに入ってるから
という不毛な会話が続いたので、もういいからお金払うよと切り出してみました

● 日本語訳
「もういい加減にしてちょうだいよ……メールアドレスわたくしに送るのか送らないのか、どっちなのかしら?」
「分かりました」
「写真いらないです、あなた良い人そうですし」
「1000ドル払うので、鍵送ってください」
「その方が都合がいいなら」
「あなた、何か悪いことたくらんでるのかしら?」
「ないない」
「写真見なくちゃ駄目じゃないの。あなたの次の部屋になるのよ?おかしなこと言うもんじゃないの」
「あなた、何か悪いことたくらんでるのかしら?」
あなたです。

● 日本語訳
「じゃあこれが最後の質問」
「お願いだからわたくしに2度と同じこと答えさせないで!」
「言い争ってる時間なんてないんだから!」
「詐欺師やってて楽しいですか?」
「もっと賢くなった方がいいですよ」
「さ、詐欺師!?」
「詐欺って、ど、どうして、わたくしが……詐欺なんかやらなきゃいけないって言うの?」
「役者さんでもあるんですね」
「すばらしいじゃないですか」

● 日本語訳
「オーストラリア出身ですか?」
「(無視)これだけは覚えておきなさい。あなたにわたくしの部屋は貸しません!ただ15日にうちにいらっしゃい!(13日にPerthから帰ってくるという会話がこの前にありました)」
「ええそうよ、オーストラリア人」
「47歳」
「ってそんなことはいいのよ!いいから15日ウチにいらっしゃい!わたくしと会ったら、あなたは今までのわたくしへの失礼な態度を後悔するわ!」
「もしオーストラリア人だって嘘つくならもっと英語勉強しないと」
「あなたの英語はネイティブとは到底思えません」
「全くネイティブ英語じゃない!」
「全く!!!」
終盤で詐欺師さんへの怒りが込み上げてきてしまい、少しだけ取り乱してしまいました。
お見苦しい所をお見せしてしまい申し訳ありません。


詐欺用のアカウントだったのでしょう、削除されていました。
時々会話がかみ合っていないのは、電波の遠い国から詐欺を働いているからかもしれません。
もう一度言いますが
【内見させてくれるか】
が全てです!
皆さんも詐欺には引っかからないように気を付けて下さいね。